パプリカを使った南フランスのお惣菜で、よく食べられているパプリカのマリネを紹介します。今では日本でも手軽に手に入るパプリカの扱い方など豆知識もあわせて紹介となります。
パプリカといえばハンガリー料理などで使われる赤いスパイスのパプリカと混同されることもありますが、スパイスのパプリカは品種の違うパプリカを粉末にしたものです。今回はスパイスの方のパプリカではなく、野菜のパプリカを使った料理のレシピとその豆知識についての紹介です。
簡単、美味しいパプリカを使ったレシピの紹介
【レシピ】「パプリカのアンチョビマリネ」
赤と黄色のパプリカをアンチョビの塩味とオリーブオイルで漬け込みます。これがあると食卓の彩りも良くなり、楽しく野菜を食べることもできます。サラダ感覚でも良いですが、その他の料理の付け合せといった使い方もできます。その他、パンにのせてカナッペにしたり、そのまま小鉢でおつまみにもできますね。作り置きもでき、多少は保存もできるので、ご活用ください。
「パプリカのマリネ」 (4人前)
材料
・パプリカ(赤・黄) | 各2個 |
・にんにく | 1片 |
・オリーブオイル | 100cc |
・アンチョビフィレ | 4枚 |
・ブラックオリーブ | 4個 |
・ローズマリー | 1枝 |
・塩、胡椒 | 適量 |
作り方
▷① パプリカは直火で焼いてからラップフィルムで覆い蒸らしてから皮をむきます。
※下処理の項目参照
▷② にんにくは皮を剥いて芯をとり、スライスにしてください。
▷③ ブラックオリーブは種抜きのものを4つに分けるように輪切りにします。
▷④ ①のパプリカを縦に4等分して種とヘタをきれいに除き、
キッチンペーパーで水分を拭き取ります。
▷⑤ バット(なければ深めの皿)にパプリカを並べ、塩と胡椒、
アンチョビ、にんにく、オリーブとローズマリーをちらし、
残りのパプリカも上に重ね同様に並べます。
▷⑥ 上からオリーブオイルで浸しラップフィルムを密着させ
冷蔵庫で一日漬け込みます。
▷⑦ 漬け込みが完了して仕上がったら、マリネのにんにくとローズマリーを取り除き、皿に盛り込んで完成です。
関連食材の記事とパプリカを使ったレシピ記事
パプリカの豆知識(扱い方など)
パプリカは緑黄色野菜?淡色野菜?
パプリカとはナス科の植物で、唐辛子の仲間であるピーマンの一種です。ピーマンの肉厚で大型の物のことをパプリカと呼びます。パプリカは唐辛子の仲間でありますが、甘みが有り果肉のジューシーな野菜、大きさの目安は100g以上となります。パプリカの種類には、色も複数あり、主に鮮やかな色のものが多く赤、黄色、緑、オレンジ、紫などがよく見かける代表的なものです。パプリカの栄養素はビタミンC、E、A、カリウムなどを多く含んでいます。色により含まれる栄養分は違いがあり、特に赤にはカロテンが多く赤色のみ緑黄色野菜に分類されています。
パプリカを保存するときは
パプリカを保存するときは、乾燥しないようにビニール袋などに入れて冷蔵庫で保存してください。また、切り分けた後に保存するときは中の種を除いてから、ラップフィルムで包んでから冷蔵庫で保存してください。ただ、切り分けた後は痛みやすいのでできるだけ早めに使い切るほうが良いでしょう。使い切れないときは今回紹介したマリネのような形で調理してから保存するのも良いかもしれません。
パプリカの鮮度はヘタの切り口を見ます
パプリカを選ぶときは表面に張りがあり、実もしっかりしているものを選び、皮にしわがあったり、実に張りがなくシワが出ているものは避けるようにしてください。
またヘタの部分の切り口も見て鮮度を計ってください。へたの切り口が黒変していたり、水分が抜けてしわになっているものは収穫後時間が立ちすぎている可能性があるので避けるほうが良いでしょう。
パプリカの皮(薄皮)はどうする?
パプリカをサラダなどに用いるときには、種とヘタを除き水洗いして切り分けますが、皮を剥いて使うときは、コンロやバーナーで表面を焼いた後、氷水にとり薄皮を剥きます。オーブンなどで焼いた後ラップフィルムで覆い蒸らしてから皮を向くこともできます。どちらにしてもパプリカの皮を剥くときは実に熱が通ってしまいますので、食感や味が変わります。
パプリカの旬や流通時期について
パプリカは基本的に一年中流通していますが、露地栽培の場合の旬は夏場(7〜8月)です。国内の主なパプリカの産地は高知県、宮崎県、茨城県ですが、輸入品も多くオランダ、ニュージーランド、韓国などで時期により輸入先が変わります。主に春から秋にかけてはオランダ、冬季はニュージーランドや韓国となっています。
パプリカの原産地、日本への来歴
パプリカをはじめ、ピーマンや唐辛子の類の原産は南米ペルーで、日本へは豊臣秀吉の朝鮮出兵の際に種を持ち帰り伝わったと言われています。
ただ、当時はパプリカというより辛味種の唐辛子で、甘唐辛子が入ってきたのは明治に入ってからの事だったようです。