「ムール貝のマリニエール風」のレシピ|「ムール貝」の豆知識

ムール貝  mussels
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「ムール貝」は日本の家庭ではまだまだ見かけることは少ないですね。レストランで食べる食材のイメージが強いのではないかと思います。もし、「おうちでムール貝を食べたい!」となった場合の基本的な処理の仕方と、欧州でよく食べられる料理法「ムール貝のマリニエール風」のレシピを紹介します。シンプルにムール貝を楽しめる食べ方です。是非、一度お試しください。また、記事後半には、ムール貝の扱い方のポイントなど「ムール貝」について豆知識をまとめていますので、参考にしてください。


簡単、美味しいムール貝を使ったレシピの紹介

【レシピ】「ムール貝のマリニエール風」

「ムール貝のマリニエール風」は、最もシンプルな調理法でムール貝を楽しめます。「マリニエール」という名前は漁師風を意味しています。港町の漁師たちの食べていた方法です。辛口のよく冷えた白ワインと一緒にいかがでしょうか。

「ムール貝のマリニエール風」  
材料

・ムール貝(殻付き生)1kg
・エシャロット1個
・パセリのみじん切り大さじ1
・オリーブオイル30ml
・辛口白ワイン100ml
・白ワインビネガー30ml
・無塩バター30g
・にんにく1/2片

作り方

▷① ムール貝は下処理を行い水洗い後ザルに上げ水気を切っておきます。

▷② にんにくとエシャロットをみじん切りにします。

▷③ 鍋にオリーブオイルをひき②のにんにくとエシャロットを入れます。鍋を火にかけ、焦げないように気をつけながら、香りを立たせます。

▷④ 香りが立ったらパセリとムール貝を入れて貝にオリーブオイルを絡めていきます。

▷⑤ ④の鍋に辛口白ワインと白ワインビネガーを加え鍋に蓋をします。

▷⑥ 鍋のフタが外れないように押さえながら鍋をゆすり貝の殻が開くまで強火にかけていきます。

▷⑦ 貝が開いたら火からおろしムール貝を深めの皿に取り出してください。

▷⑧ 鍋のソースを火にかけ、温まったら冷えたバターを加え泡立て器で良く混ぜ溶かします。

▷⑨ バターが溶け切ったら器のムール貝にかけて完成です。

エスコフィエによる記載

 【ムール・ア・ラ・マリニエール】
い貝を開いて殻を取り除き、薄切りにした玉ねぎ、パセリの茎、ミニョネットをかけておく。
白ぶどう酒2dl、にきざんだエシャロット1さじ強加えて2/3煮詰め、上澄みを取ったい貝の煮汁2dl、魚のヴルーテ1dl、バター50gを加える。
このソースにレモンの絞り汁を加えて、い貝を軽くソテする。ダンバル型の器に盛り、きざみパセリをふりかける。

LE GUID CULINAIRE / A.ESCOFFIER

この約120年前に書かれたレシピでは、ムール貝の殻を開け、身だけの状態にした後にソースを仕上げていく様になっています。ちなみに補足ですがこの分量はムール貝1.5L〜2Lを調理する際の分量です。


ムール貝の豆知識

ムール貝は30〜40年前までは食用として扱われていませんでした。ムール貝が他の魚類の養殖施設や、港湾にある各種換水施設に付着することで有害視されていた過去もあります。しかし、その後徐々に日本人の食に馴染むことで、日本での養殖も始められてきました。

ムール貝の目利きと保存方法

ムール貝は殻がしっかり閉じている物で乾いていないものを選ぶようにしてください。殻の割れているものなどがある場合は、調理前に必ず取り除いてください。
ムール貝は生命力が強いです。しかし、生の状態で保存するのは避けるようにして、できるだけ当日中に調理(下処理としての加熱)をしてください。

ムール貝の下処理方法

二枚貝であるムール貝の、殻の間から出ている毛のような足糸を引っ張って取り除きます。その後流水でたわしなどを使いながら、殻の表面のぬめりや汚れをこそげ取るように洗います。
殻がきれいになったら、その流れで白ワインなどを使い、蒸して殻を開けるのが通常のよく行うムール貝の下処理方法です。

ムール貝の産地と流通について

ムール貝の日本での生息域は北海道の南部から九州までで、潮通しの良い外洋に面した浅海です。ムール貝は養殖も盛んに行われており東北や紀伊半島、瀬戸内海などで行われています。ヨーロッパでも大西洋や地中海で天然、養殖ともに盛んで、特に日本にも輸入されているものでは、フランスノルマンディ地方のものが小粒ながら旨味の凝縮されたとても美味しいムール貝があります。ムール貝が特に美味しい時期は冬から春にかけてですが、輸入物も含めて通年出回っています。

ムール貝の来歴や歴史について

ムール貝は、元々日本近海には生息していなかったようです。昭和初期になって外国船の船底に付着して日本に入ってきたのではないかと考えられています。
西洋では古代ローマ人がすでに養殖をしていたとの記録もあります。フランスでは13世紀後半に養殖を始めフランス人の食卓に上がっていくことになります。

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