最古のスパイス「シナモン」とは何?|シナモンを燃やした皇帝ネロのエピソード

シナモン cinnamon
スポンサーリンク

世界最古のスパイスとも言われるシナモンとは、そもそも何からできているのか?シナモンの香りはよく知っているが、料理に使うならどんな食材と相性が良いのか?などに関しての豆知識と、暴君と呼ばれたローマ皇帝のネロのシナモンに関するエピソードを紹介しています。


「シナモン」とは何なのか

大きく2種類に分けられるシナモン

シナモンと呼ばれるものには大きく2種類あり、ひとつはシナモン、もう一つはカシア、どちらもクスノキ科の常緑樹の樹皮からできていますが、イギリスなどでは混同せずにシナモン桂皮のみをシナモンとしています。シナモンのほうが繊細で上品な香りを持っています。仕上がりもカシアは分厚くなり、シナモンのほうが薄く処理されるのでシナモンは貴族のため、カシアは庶民の物とされてきた過去もあります。

  • シナモン(繊細で上品な香りを持ち、以前は貴族用として使われていた。)
  • カシア(厚みがあり、以前は庶民のシナモンとされていた。)

シナモンの製法

シナモンは樹皮を細長く切り取り、1日程度発酵させた後、樹皮のコルク質の部分を取り除いたものを乾燥させて作ります。乾燥させることで、丸く巻き込まれシナモンスティックの形状になります。一方カシアはコルク質を取り除かず、分厚い樹皮の小片の形状で流通することが多いです。

なぜ日本ではニッキと呼ばれる?

通常シナモンと呼ばれるものは、セイロンニッケイです。このニッケイは肉桂と書き日本語にあるニッキは、このニッケイが語源になっているのではないかと思われます。

シナモンの用途、食材との相性

シナモンは料理、お菓子、飲み物と活用範囲がとても広く、特にフルーツのコンポートや焼き菓子などではわかりやすく存在感がありますが、料理でもカレーのスパイスに入っていたり、ハンバーグや肉のパテに使うことも多くあり、肉の塊をローストするとき、肉に挿して焼きながら香りをつけることもあります。シナモンスティックを飲み物に添えて混ぜることで香りをつけると飲み物でシナモンのまろやかな香りが味わえます。飲み物では古代ローマにおいて、すでにワインに香りをつけるのに用いられていました。これが、今のホットワインにつながるものではないかと思われます。

シナモンと相性の良いフルーツは、りんご、梨、洋梨、いちじく、ぶどう、オレンジ、レモン等が筆頭になるかと思います。肉料理では仔牛や豚肉の料理に使われることが多いです。

「シナモン」にまつわるエピソード

皇帝ネロはなぜシナモンを燃やしたのか

シナモンは人類が知った世界で最も古いスパイスと言われています。紀元前4000年頃から防腐剤として使用されており、旧約聖書のエジプト記にもシナモンが登場するなど、古代からシナモンの香りは人々を虜にしていた様子が伺えます。

シナモンはローマ時代の王侯貴族の間でも香辛料、または香水として使用され、最高の贈り物と珍重されていました。そんな時代、AC1世紀のローマでは暴君と呼ばれた皇帝ネロが最愛の妻の葬儀に際し、シナモンをローマの消費量の1年分を燃したとの逸話が残っています。これは単にシナモンを燃したわけではなく、火葬用の薪をシナモンで行ったという妻への愛の証だったのではないかと言われています。

シナモンの来歴

そんなシナモンが日本に入ってきたのは8世紀のことです。シナモンは中国から日本へ伝わりましたが、このときは樹皮の状態で入ってきたに過ぎず、シナモンの木そのものが日本へ伝わったのは、江戸時代になってからのことの様です。

食材の参考記事紹介

ここまでご覧いただき、ありがとうございます。

タイトルとURLをコピーしました