クミンを効かせたフランス料理「クミン風味スペアリブの蒸煮」の紹介です。クミンとは、カレーやガラムマサラに入っていることの多いスパイスです。ミックススパイスに使われることの多いクミンの、単体での使い方のヒントを紹介します。クミンは、香りが強いので、料理の出来を左右する力があります。
クミンを使った煮込み料理レシピの紹介
【レシピ】「クミン風味スペアリブの蒸煮」
豚のスペアリブをスパイシーに柔らかく煮込んだ料理です。焼いたソーセージやじゃがいものピュレなどを添えて楽しんでください。
「クミン風味スペアリブの蒸煮」 (4人前)
材料
・スペアリブ | 500g |
・クミンシード | 3g |
・黒胡椒(粗挽き) | 適量 |
・塩 | 適量 |
・砂糖 | 30g |
・はちみつ | 30g |
・白ワイン | 100cc |
・ブイヨン | 600cc |
・バルサミコ酢 | 20cc |
・醤油 | 10cc |
作り方
▷① スペアリブに塩とクミン、黒胡椒をまぶして1時間おいておきます。
▷② 鍋にソースを作ります。鍋に砂糖を入れて火にかけ焦がさないように注意しながらキャラメル色になるまで煮詰めます。鍋の砂糖が細かく泡立ちキャラメル色になってきたらバルサミコ酢を加えます。
▷③ ②の鍋にブイヨン、白ワイン、はちみつ、醤油を加え一度沸騰させて火を止めてください。
▷④ フライパンにオリーブオイルを熱して①のスペアリブを焼いていきます。
▷⑤ ④のスペアリブに焼き色がついたら③の鍋に入れてギリギリ沸騰するくらいの火加減で鍋に蓋をして60分煮ていきます。
▷⑥ 肉が柔らかくなったら火からおろし肉と煮汁ごと冷やします。
▷⑦ 冷えると表面に浮いていた脂が固まるので取り除き再度温めて皿に盛ります。
クミン使い方のヒント
クミンの保存は密封、常温でOK
クミンを保存するときは、ホール(種子の形のままのもの)であれば、瓶や缶などで密封しておくと、しばらく香りを保ちます。ホールではなく、パウダーの状態のものは風味が劣化しやすいので早めに使い切るようにしてください。保存の温度は一般家庭であれば常温がおすすめです。冷凍や冷蔵で保存する場合、風味の劣化は多少緩和されますが、結露などで湿ってしまいます。真空パックなどで完全に空気を抜くことが可能なら、冷凍も可能です。
クミンを選ぶ場合、形状、容量、容器の確認をする
日本のスーパーなどで手に入りやすいものは、ほぼ瓶詰めか缶詰の状態ですが、スパイス専門店などでは量り売りで手に入ることもあります。種類が選べるようであればイメージに合ったものを選んでください。形状(パウダーかホール)に関しては用途で形状を選ぶようにしてください。クミンは一度に大量に消費するものではないので、使用できる量を考えて入手する必要もあるでしょう。
クミンの香りを活かすヒント
クミンは種子の状態のもの(ホール)とパウダー状になっているもの、すでに他のスパイスとミックスされているものなどがあります。ホールのものは用途に合わせて煎ってから使用すると香りが強く感じられます。スパイスにこだわりたいときなどは、使用直前に煎って使うことでなどすれば、煎り加減やブレンドの比率などで香りの立ち方を調整できます。
クミンに関する豆知識
クミンの特徴、栄養素
クミンは植物的にはセリの仲間です。縦に細長く筋があり、風味が強い種子を乾燥させスパイス使われます。主にカレーやガラムマサラの刺激的な香りはクミンによるものです。クミンは栄養の面でビタミンC、ビタミンE、鉄分などを含んでおり、防腐や抗酸化作用も期待できる他、食欲増進、消化促進などの効果もあります。
クミンの産地、流通、来歴などについて
日本で流通しているクミンの多くは輸入となっています。輸入先は主にインドや中東、トルコ産やヨーロッパです。そもそものクミンの原産地はトルキスタンで、古くより地中海の東部沿岸で栽培されていたものがヨーロッパに伝わっていきました。今日では地中海沿岸からヨーロッパ全土、ノルウェーやロシアでも栽培されています。
クミンは古くから使われていたスパイスですが、古代ローマ人もソースや肉料理の香り付けに使っていたようです。
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