【レシピ】舌平目のノルマンディー風

シードルのボトル cider
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舌平目のノルマンディ風を、美味しくシンプルに家庭で作れるレシピの紹介です。魚介類の豊富に穫れるフランスノルマンディ地方、とくにドーバー海峡で穫れる舌平目は高級食材として有名です。その舌平目とノルマンディ地方特産のりんごから作られるシードル酒、ノルマンディで盛んな酪農を活かした乳製品の織りなすフランスの魚料理です。これを日本のご家庭で作りやすいスタイルにしています。


簡単、美味しい「舌平目のノルマンディー風」のレシピの紹介

「舌平目のノルマンディ風」を比較的シンプルに基本的な作り方で紹介します。もし、シードルがなければ白ワインに置き換えて作って下さい。

【レシピ】「舌平目のノルマンディ風」

「舌平目のノルマンディ風」  (4人前)  
材料

・舌平目300g/尾4尾
・ムール貝12個
・エシャロット2個
・マッシュルーム12個
・レモン果汁10ml
・シードル200ml
・生クリーム180ml
・バター50g
・辛口白ワイン100ml
・パセリのみじん切り適量
・クルトン食パン1枚分
・塩、胡椒適量

作り方

▷① 舌平目は皮を剥き、5枚におろして身に軽く塩をしてバットなどに並べ冷蔵庫に30分入れておきます。

▷② エシャロットはみじん切り、マッシュルームは厚めのスライスにします。

▷③ 鍋にバターをとかしエシャロットをやさしく炒め、エシャロットの香りが立ったところできれいに下処理したムール貝を入れ辛口白ワインを加えたら強火にして鍋のフタをして下さい。

▷④ ③の鍋のムール貝の口が開いたら火を弱めムール貝を取り出して殻と身を分けます。

▷⑤ ムール貝を取り出した鍋にマッシュルーム、レモン果汁、シードル酒を加え火を強めて沸騰したら生クリームを加え、更にひと煮立ちしたところで一度火を止めます。

▷⑥ 冷蔵庫から舌平目を取り出し、ペーパータオルなどで水分を拭き取ります。舌平目は身の厚みがある方から優しく巻いてロール状にしたところで爪楊枝でとめてください。

▷⑦ ロール状に巻いた舌平目を鍋に並べ、火にかけます。沸騰したら蓋をして火を弱め5分〜7分加熱して下さい。

▷⑧ 舌平目に火が通ったら身を取り出し、爪楊枝を抜いて皿に盛り付けておきます。

▷⑨ ⑧の鍋の煮汁の中にムール貝の身を入れ、再度加熱しソースを完成させます。ソースの味を整えてムール貝とマッシュルームとともに、舌平目の上から回しかけてください。

▷⑩ クルトンとパセリを混ぜてから舌平目の上に載せて完成です。


「舌平目のノルマンディ風」のコツや活用方法など

「舌平目のノルマンディ風」を実際に作る時に、美味しくするコツや、食材の代替や残った食材について困らないようにちょっとしたアイデアがほしいという場合、参考にしてください。

舌平目のノルマンディ風を美味しくするコツ

ソースにクリームを使いますので、味見してみてソースが重いと感じる場合は仕上げにレモン果汁を数滴加えてください。クリームの濃厚な味わいがグッと締まります。また、ムール貝は過度に加熱すると実が縮みますので、ソースの仕上がりより前にムール貝が仕上がっていて身が縮みそうな場合、先に鍋から取り出してください。

舌平目のノルマンディ風の本来の仕上げ方

今回は、家庭で作りやすいように鍋で完結するレシピにしていますが、本来は耐熱容器にバターを塗ってソースを入れた上に舌平目を並べ、アルミホイルなどで蓋をした状態でオーブンで仕上げる料理です。

ソースの旨味の出し方のアレンジ方法

基本的にムール貝と白ワイン、舌平目の旨味で作るソースなのですが、旨味を更に加えたい場合は舌平目をおろした後に中骨で出汁を摂って使うこともできます。今回の魚介はムール貝ですが、小エビや小魚、牡蠣などを使って作ることもあります。

食材の活用方法

舌平目が手に入らない場合はヒラメで調理して下さい。その他の白身魚でも同様に作ることができます。また、シードルは使い切れないと思いますが、シードルの残りは冷やしておき食事のときに料理に合わせてもらうことで、より料理も楽しむ事ができます。

歴史やエピソードなど

「舌平目のノルマンディ風」のエピソードやちょっとした雑学です。120年前のレシピも紹介しています。興味のある方は一度試してみても良いかもしれません。

舌平目のノルマンディ風は、パリのレストランの人気料理だった

もともとは、この料理は古典的な料理ですが、ノルマンディ地方で食べられていたものというより、19世紀にパリのレストラン「ラ・ロシェ・ドゥ・カンカル」の名物料理だったものです。魚をワインで煮込む「マトロート」という料理のひとつで、昔はもっとしっかり煮込んでいたようですが、今ではそのようなことはなくどちらかといえば「ポッシェ」という調理法という解釈が一般的なのかもしれません。ただ、この19世紀のパリでのレシピではオーブンで加熱し、濃厚なクリームソースを舌平目にかけていたようです。

フランス料理の古典から引用

魚のフュメとシャンピニオンの煮汁で舌びらめをポシェする。
汁気をきって皿に盛り、そのまわりにポシェして黒い部分を取り除いたい貝と、小えびの身を盛り合わせる。舌びらめの上に、ポシェした牡蠣4個と、大きさをそろえたシャンピニオンの頭4個を交互に並べ、オーヴンに少しの間入れる。皿を傾けて汁気をすっかりあけ、舌びらめとガルニチュールにソース・ノルマンドをかける。ソースの上に、黄金色の濃厚肉汁を、ハケで小さな花形に落とす。
舌びらめの中央に置いたガルニチュールの両側に、トリュフの薄切りを3個ずつと、澄ました溶かしバターで揚げた菱形のクルトン3つずつを交互に並べ、衣をつけて筒巻きの形に揚げた川はぜ4尾、形を整えた中くらいのざりがに4匹を、皿のまわりに並べる(トリュフの薄切りを好みによって用いてもよい)。

LE GUIDE CULINAIRE / A.ESCOFFIER

上記のように、120年前のフランス料理の古典であるオーギュスト・エスコフィエのル・ギド・キュリネールには、「魚のフュメとシャンピニオンの煮汁で、舌平目をポッシェする。」とありムール貝、小エビ、牡蠣、トリュフのスライス、クルトン、揚げた川ハゼ、ザリガニ、を使う記載があります。
こちらはあくまでも参考までに。

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