もともとフランスではあまり海藻を食べません。もちろん海辺では採れるのですが、畑の肥料などにしていた地方もあるようです。ただ最近はヨーロッパでも食事に使うようになってきたようです。わかめなどの海藻に含まれるアルギン酸(ぬめりの元になっているやつです)はアスパラガスの持つアミノ酸成分であるアスパラギン酸の吸収を高める効果が認められております。
「わかめ」と「アスパラ」を使ったサラダのレシピの紹介
【レシピ】「わかめとアスパラのヴィクトリアサラダ」
ヴィクトリア女王に献上された料理でヴィクトリアの名前のつく料理は多くあります。これもそのひとつで、本来は伊勢海老やトリュフといった高級食材を使いピンクのマヨネーズで和えるサラダですが、わかめとアスパラガスの美味しい食べ方のひとつとしてアレンジしました。今回はエスコフィエのギドキュリネールに記載のあるアスパラガスを使ったサラダを家庭で作れるようにしてあります。
「わかめとアスパラのヴィクトリアサラダ」 (2人前)
材料
・アスパラガス(太めのもの) | 4本 |
・きゅうり | 1本 |
・じゃがいも(小) | 1個 |
・小エビ | 100g |
・生わかめ | 50g |
・水菜 | 葉20枚分 |
・マヨネーズ | 50g |
・粒マスタード | 10g |
・レモン果汁 | 5cc |
・塩 | 適量 |
・黒胡椒 | 適量 |
・エクストラヴァージンオリーブオイル | 適量 |
作り方
▷① アスパラガスは下半分の皮を薄く取り除き茹で、穂先の7cmを切り分け、それ以外の軸はきゅうりとともに2cm幅に切っておきます。
▷② じゃがいもは茹でて皮を剥き3cmのサイコロ状に切り分けます。
▷③ 小エビもボイルし3cmに切り分けます。
▷④ 生わかめは水洗いして5cmくらいに切り分け熱湯でボイルし色が緑色になったらザルにあげてください。
▷⑤ 水菜は10cmに切り分け冷水にさらした後、水分を切っておきます。
▷⑥ ボールにマヨネーズを入れレモン果汁と粒マスタードをあわせ塩で味を整えます。
▷⑦ ⑥のボールに2cmに切ったアスパラの軸ときゅうり、②のじゃがいも、③の小エビと④のわかめを合わせまんべんなくまぜてください。
▷⑧皿に水菜を敷き⑦をのせその上にアスパラガスの穂先を飾ります。
▷⑨ 仕上げにエクストラヴァージンオリーブオイルを回しかけ、粗くひいた黒胡椒をかけて完成です。
食材や料理のメモ
この料理の主役になる食材、アスパラガスとわかめについてのメモとヴィクトリア女王風の料理についてのメモです。
「わかめ」について
わかめは奈良時代から食用とされてきた海藻です。若返りの妙薬として扱われたり、縁起物として扱われたりとやはり元々の栄養分と効果がこのように扱われる要因となっているのかもしれません。
アスパラガスについて
アスパラガスについて詳しくは、扱い方や特徴などを書いた記事がありますのでこちらを御覧ください。
ヴィクトリア(女王)風の料理について
ヴィクトリア女王は、1837年〜1901年と在位期間が長いイギリスの女王です。ヴィクトリア女王に献じられた多くの料理にヴィクトリア風の名前が付いており、オードブルやサラダ、肉料理からデザートまで、その多くは豪華な材料や凝った調理法であることを特徴として見ることが出来ます。
エスコフィエによるヴィクトリアサラダの記載
こちらは約120年前にエスコフィエによってまとめられたフランス料理の古典へのレシピの記載の引用です。
サラッド・ヴィクトリア
LE GUIDE CULINAIRE / A.ESCOFFIER
伊勢海老のクズ身、トリュフときゅうりをさいの目に切ったもの、アスパラガスの穂先を同量ずつ用意する。
伊勢えびのみそと珊瑚身のピュレを加えたソース・マイヨネーズで調味する。