ローストした鶏もも肉など、肉料理によく合う「シャスール風 椎茸のソース」のレシピを紹介します。このソースのシャスール風とは、フランス語で猟師風という意味です。シャスールソースは、森の茸を肉料理に使われます。記事後半は、このソースの主役の椎茸の持つ旨味の活かし方など、料理に役立つ豆知識を紹介します。よかったら最後までご覧ください。
「シャスール風 椎茸のソース」の美味しいレシピ
【レシピ】「シャスール風、椎茸のソース」
シャスールソースにはフォンドヴォーを使うものや、コニャックを使うものなど様々ありますが、ここではお家で比較的作りやすいレシピを紹介します。また、きのこの種類も様々で、数多くのきのこの種類を使うものなどもあります。紹介するレシピに、色々なきのこを使ってアレンジもできます。
「シャスール風 椎茸のソース」 (4人前)
材料
・椎茸 | 6個 |
・マッシュルーム | 6個 |
・エシャロットみじん切り | 50g |
・白ワイン | 100cc |
・鶏のブイヨン | 300cc |
・生クリーム | 50cc |
・トマトフォンデュ | 70g |
・レモン汁 | 10cc |
・パセリ | 適量 |
・塩 | 適量 |
・胡椒 | 適量 |
作り方
▷① 椎茸とマッシュルームは石づきを切り落とし、スライスにしておきます。
▷② フライパンにオリーブオイルを温め、椎茸とマッシュルームを炒めます。
▷③ 椎茸とマッシュルームが少ししんなりしたら、エシャロットのみじん切りを加えて焦がさない様に気をつけて、更に炒めていきます。
▷④ フライパンから香りが立ってきたら、トマトフォンデュと白ワインを加え半量まで煮詰めてください。
▷⑤ そこへ鶏のブイヨン(なければ水にブイヨンキューブを加えたもの)を加え更に煮詰めます。
▷⑥ 生クリームを足し、塩と胡椒で味を整えたらレモン汁を加えて味を引き締めます。
▷⑦ 最後にパセリのみじん切りを加えたら完成です。肉などにかけてお使いください。
※鶏肉や豚肉、牛肉などのソテーのソースにする場合は、これらの肉をソテーしたフライパンの油を捨てたところに茸を加えて、ソースを作るとより旨味を加えることができます。
椎茸(しいたけ)の旨味の活かし方
椎茸は、干ししいたけと生の椎茸では旨味成分が異なります。その旨味を知って料理に最大限活かして椎茸を味わってください。
椎茸の旨味成分の特徴、活かし方
しいたけは低カロリーで、食物繊維やミネラル分が豊富です。生のしいたけの場合、旨味成分としてはグルタミン酸を含んでいます。
そしてグルタミン酸、イノシン酸と並んで3大旨味成分とされるのがグアニル酸です。このグアニル酸を含んでいるのが、干ししいたけだということです。このグアニル酸はグルタミン酸を持つ食材と合わせると料理に旨味の力を更に引き出すことができます。要するに、「干ししいたけとトマト」「干ししいたけと昆布」といった組み合わせで、料理に旨味を活かすことができるということです。
椎茸を冷凍保存で旨味が強くなる
生の椎茸は冷蔵庫でも長期間は保存できないので、使い切れないものに関しては冷凍して使うことができます。「冷凍が可能」というより「冷凍するとうまくなる」といったほうが正しいでしょうか。生椎茸を冷凍保存することで椎茸の組織が壊れて旨味成分が活かしやすくなります。
使用する形にカットして冷凍すれば、そのまま料理につかえて更に便利です。
干し椎茸は戻し方で旨味の出方が変わります
干ししいたけを戻すコツについて少し触れておきます。干ししいたけは急いで戻さずに、できれば使う前日から戻してください。戻すときの水の温度も大切で5℃の水でゆっくり戻すのが良いです。一晩、冷水に漬けて冷蔵庫で戻してください。戻し汁はキッチンペーパーなどを使い、ゴミなどを濾してから料理に使います。
椎茸の扱い方のコツ、豆知識
椎茸の選び方など扱い方のコツから、椎茸の来歴や流通などの豆知識を紹介します。
椎茸の扱い方のコツは湿度の調整
生椎茸は水洗いすると香りが弱まるのでキッチンペーパーなどで拭いて使用するようにしてください。
保存のときも、生のまま冷蔵保存であれば、乾燥させないことが椎茸の旨味を活かすポイントの一つです。冷蔵庫などに保存する場合はキッチンペーパーなどに包み、更にビニール袋に入れます。ただし、過剰な湿度にも弱いためビニール袋の口は閉じないでください。ビニール袋の口を閉じて密封してしまうと蒸れる形で椎茸が傷んでしまいます。
椎茸選びのコツは水分にあります
生の椎茸を選ぶときは、傘が開きすぎておらず、傘の中がきれいなものを選んでください。用途や予算によりますが肉厚なものが食べごたえもあり楽しめます。生の椎茸は乾燥してしまっているものや、パック詰めの中が蒸れてぬめりが出ているような場合は避けるほうが良いでしょう。
椎茸の栽培方法と流通について
椎茸は日本の各地で栽培されています。栽培方法には原木栽培と菌床栽培があります。以前は原木栽培が中心でしたが、今ではどちらも同じくらいの割合となっているようです。香りなどの面で言えば原木栽培のほうが良品が栽培できるのですが、原木栽培は収穫時期が春と秋の2回に限られています。反対に菌床栽培のものは通年で流通しています。
椎茸は日本古来の茸
椎茸の原産国は日本や中国、韓国で、古くから日本の森にも自生していたと思われます。「しいの木」から生えてくるため、「しいたけ」の名前がつきました。日本では15世紀には食用にしていた記録が残っていますが、椎茸の栽培を行うようになったのは17世紀に入ってからのことのようです。
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