セロリラブは日本では「根セロリ」と呼ばれています。八百屋、スーパーではあまり見かけることもありませんが、ヨーロッパに行くと大変ポピュラーな野菜です。フランスのレストランではセロリといえば通常日本で手に入るあのセロリではなく、セロリラブを指すことが多いくらいです。このセロリラブ、サラダにしてもピュレやクリームスープにしてもとても美味しい野菜です。手軽なレシピを記載していますので、手に入ったら美味しく食べてください。
簡単、美味しいセロリラブを使ったレシピの紹介
【レシピ】「セロリラブのクリームスープ」
白く仕上げるクリームスープで、独特の甘みと香りがクリームと相性の良さを存分に感じさせてくれるスープです。
「セロリラブのクリームスープ」 (4人前)
材料
・セロリラブ | 500g |
・玉ねぎ | 1/2個 |
・じゃがいも(小) | 1個 |
・りんご | 1/2個 |
・ブイヨン(市販の顆粒で代用可) | 500ml |
・牛乳 | 100ml |
・生クリーム | 100ml |
・塩 | 適量 |
・胡椒 | 適量 |
・バター | 50g |
作り方
▷① 野菜はすべて皮を剥き、薄切りにして鍋にバターを使いじっくり炒めていきます。
▷② ①の鍋の香りが出てきたらブイヨンを加え、野菜が柔らかくなるまで煮ます。野菜が柔らかくなったら粗熱をとり、ミキサーにかけ漉してください。
▷③ ②に牛乳と生クリームをあわせて火にかけ、塩と白胡椒で味をととのえて完成です。
【レシピ】「セロリラブのエテュべ」
「セロリラブのエテュべ」 (4人前)
材料
・セロリラブ | 300g |
・人参 | 100g |
・レモン果汁 | 10ml |
・バター | 50g |
・塩 | 適量 |
・砂糖 | 適量 |
・パセリのみじん切り | 少量 |
作り方
▷① セロリラブと人参は、太めの千切りにして塩を入れたお湯で1分間下茹でします。
▷② ①の水気を切り冷まします。セロリラブと人参が冷めたら、鍋を弱火にかけてバターを溶かしたところに加えます。更にレモン果汁と砂糖を加え、鍋に蓋をして弱火で10分〜15分蒸煮にしていきます。
▷③ 塩で味を整えたら器に盛りつけ、パセリのみじん切りをふりかけて完成です。
セロリラブの特徴や扱い方
セロリラブはセロリの根っこ?
セロリラブはセロリの根を食べる変種です。通常流通しているセロリの根とは少し違います。このセロリラブの葉や茎の姿自体は、セロリに似ていますが、固くて食用には適しません。セロリラブの栄養分は食物繊維を含んでおり美肌に効果が期待できます。その他セルロース、リン、ナトリウムなどを含んでいます。
大きさ、固さでセロリラブを選んでください
セロリラブを選ぶときは、実(根)が固くしまっているもので、芽が出ていないものを選んでください。あまり大きいものの場合は、すが入っていることがありますので、注意してください。
セロリラブは灰汁の対策がポイントです
セロリラブは皮を剥いて調理しますが、皮のすぐ下は灰汁が強いので、厚めに皮を剥く様にしてください。セロリラブの白い果肉は変色しやすいので、レモン果汁、または酢を入れた水にさらすようにすれば変色を防げます。
茹でる場合も白く茹で上げる場合は、白ゆでと言って、沸騰したお湯に水溶きの小麦粉、レモンのスライス、塩を入れたもので茹でると、灰汁が抜けてきれいに茹でることができます。
セロリラブの保存期間は1ヶ月程度
セロリラブを保存する場合、ナイフを入れる前ならポリ袋に入れて冷蔵庫に保存できます。そのまま冷暗所に置いておくと1ヶ月程度の保存が可能です。切って調理後に使わなかった残りは、切断面にレモンスライスなどをこすりつけてからラップフィルムで包んで冷蔵庫に保存してください。
セロリラブの産地ってどこ?
セロリラブはフランス、ドイツ、オランダ、ベルギー等ヨーロッパでの栽培が盛んです。南半球ではオーストラリアやニュージーランドで栽培されています。日本では長野県で栽培されていますが、ほぼ国産のものは一般に流通していないのが現状です。
セロリラブの輸入事情
セロリラブの収穫時期は基本的に冬ですが、保存性が良く、日本ではほぼ輸入で賄っているため、夏の間はニュージーランド、冬になるとベルギーからと輸入先を変えて周年で流通しています。
セロリラブの原産地はどこ?
セロリラブの原産地については、正確にピンポイントで特定はできませんでした。セロリの原種が自生していたのはヨーロッパ全域からアジア西部、インドの北部にかけてと広範囲に及びます。諸説ありますが、西アジア〜ヨーロッパのどこかが原産地ということになるのでは無いでしょうか。
セロリラブを栽培するようになったのは、17世紀の初頭にイタリアやスイスにて記録が残っているので、この頃には食用に栽培化されていたと考えられます。日本への伝来は、明治になって伝えられた記録はあるものの、あまり食用の野菜として定着できず、未だに日本での流通量は限られた野菜となっています。