木いちごを使った簡単なデザート「木いちごのコンポート」のレシピと、木いちごに関する豆知識を紹介します。木いちごは、エスコフィエがオペラ歌手ラリー・メルバに捧げたデザート「ピーチメルバ」のソースには木いちごのソースが使われているなど、フランス料理では欠かせない食材の一つではないでしょうか。爽やかな甘酸っぱさ、色鮮やかな見た目、そして食欲をそそる香りでデザートや料理に木いちごが多く登場する場面があります。
簡単、美味しい木いちごを使ったレシピの紹介
【レシピ】「木いちごのコンポート」
木いちごをシロップで煮るのではなく、熱いシロップに漬けて作るとても簡単なコンポートです。他の赤い果実を一緒に作れば更に楽しみ方が広がります。
「木いちごのコンポート」
材料
・木いちご | 250g |
・グラニュー糖 | 100g |
・製菓用ペクチンパウダー | 5g |
・水 | 50ml |
・クレーム・ド・フランボアーズ (なければブランデーかキルシュ) | 10ml |
・スペアミント | 10枚 |
作り方
▷① 木いちごは、傷などを付けないようにできるだけ優しく、キッチンペーパーなどを使い、ゴミなどを拭き払っておきます。
▷② グラニュー糖とペクチンをよく混ぜあわせて鍋に入れます。水とクレームド・フランボアーズも加えて火にかけてください。
▷③ ②の鍋が沸騰したら火を止め、①の木いちごを鍋に入れて予熱で木いちごに熱を加えます。木いちごを加えたらそれ以上の加熱はせずに、室温の状態で粗熱をとっていきます。
▷④ 鍋の中の粗熱がとれたら、保存用の容器に移し替え、冷蔵庫でよく冷やしてください。
▷⑤ 冷えた木いちごのコンポートと、千切りにしたミントの葉を合わせ、器に盛り付けて完成です。
※単体でもいいですが、アイスクリームやヨーグルト、または他のフルーツにソース感覚でも合わせて楽しめます。
木いちごの扱い方、豆知識
木いちごの美肌効果?
木いちごはバラ科の植物で種類はとても多く、400種類以上はあると言われています。その中でもラズベリーはエラグ酸やアントシアニンなどのポリフェノール類が豊富で、抗酸化作用があり、美肌効果も期待できます。
木いちごは柔らかくデリケート
木いちごを保存するときは、木いちご同士があまり重ならないようにして、キッチンペーパーなどを敷いた密閉容器にいれて、冷蔵庫で保存してください。すぐに使い切れないようなら冷凍してください。冷凍するときは、複数の木いちごが塊にならないようにバラして冷凍すると使いやすくなります。
木いちごはまず色で選んでください
木いちごを選ぶ場合、フレッシュの木いちごに関しては、色合いが鮮やかなものを選んだほうが良いです。木いちごは経時によって、少しずつ表面の色が赤黒くなってきます。また、果肉が押されて果汁が出ているところからカビがつくこともあるので注意して見るようにしてください。
木いちごは99%が輸入品
世界の木いちごの生産地は、北米大陸やヨーロッパ、ニュージーランドなどで広く栽培されています。日本での栽培は多くなく、日本国内の流通は輸入物が99%を締めています。基本的に春から夏にかけてが旬で、日本では6月〜8月頃が良い時期です。南半球のニュージーランド産と、北米産では流通が逆の時期となりますので、通年フレッシュが流通しています。
最高神ゼウスの生まれたイデ山と木いちごの関係
木いちごは、ヨーロッパの比較的温かい地域の野山に自生していたものを人々は摘んで食用にしていました。
ギリシャ・クレタ島にの最高峰のイダ山(イディ山)に多く自生していたことから、木いちごの種名が「イダウス」と付けられました。
木いちごの栽培化は、16世紀にイギリスで栽培されていた記録が残っており、この頃からはじめられたと考えられています。木いちごの原種がイギリスからアメリカに伝わり、アメリカで品種改良が行われ、現在の木いちごが生まれました。現在流通している大半の木いちごは、アメリカで品種改良されたものになります。